“ゴスペルの暗号” 益子務著、最近読んで面白かった本です。
ジャズのルーツでもあるのでアフリカから拉致された黒人の歴史には興味があって、映画や本などもいろいろ読みましたが、これは奴隷たちが過酷な生活と信仰の中から生み出した歌、黒人霊歌の歌詞には宗教的な意味と逃亡の為の暗号が隠されていたという研究書です。歌詞を白人に悟られないで家族や仲間たちに伝える為の暗号が。
もともと黒人奴隷に英語を教えることは法律で禁止されていたので,地理や都市間の距離、法律経済など一般的な知識を得られないので、歌の歌詞に情報を隠して歌い継がれたということです。
北斗七星や柄杓や北極星は方角を知る手だてであり、聖書の”ヨルダン川”はオハイオ川渡ることが自由の道を示すように。一見聖書世界を歌っているようだけど,実は”地下鉄道”に通じる暗号が隠されていたのです。
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Follow the drinking gound 北斗七星を目指して歩きなさい
The river ends between two hills 川が二つの丘の間でなくなっても
Follow the drinking gound 北斗七星を目指して歩きなさい ”益子務 訳”
のように。
ジャズやゴスペル、R&Bなどブラックミュージックが好きな方にはとても興味深い一冊だと思います。歴史好きでも。