ヒヤー!ついでに、成功しなかった例です。
一月にレコーディングでスウェーデンに行った。まだ一度も行った事のない一月の北欧。防寒の衣類やお土産類が行きの成田で重量チェックでは、ちょっとオーバーだったが、オーケーをもらった。帰路、スウェーデンを出る時は問題なかった。そしてデンマークのコペンハーゲンで二泊した。土日だった。コペンハーゲンのお店は、土曜日は4時で店じまい。日曜日はほとんど閉店。新聞で唯一フリーマーケットを見つけた。バスを乗り継いで行くと、見本市のような大きいな会場。血が騒ぐ。スカンジナビアはガラス製品が多いらしくアンティークのガラスに惹かれた。高ければ意味がない。魅力的なものを安価で見つけるのがフリーマーケットのだいご味だ。私は、ガラス類の掘り出し物をみつけ、市を楽しんだ。ちゃんとラッピングなどしてくれないから、あり合わせの箱に入れてもらい、ビニールの袋で取っ手をつけた。飛行機には、手荷物で持って帰ることにする。帰りにマーケット会場の入り口のところで包丁セットが売られていた。アタッシュケースに入ったゾリンゲン風の新品フルセットの包丁類。スウェーデンでのレコーディングスタジオのオーナー、ステファンの広いキッチンには素晴らしい包丁セットが揃っていて、その包丁で私とステファンと交代で料理を作り合った。そのインパクトが強かったのかも知れない。包丁セットは、私に向かって”貴方のところに行くためにここで待っていました”と、訴えているようだったので、それに3,000円位と安かったのでで買った。包丁類は、凶器になるので手荷物で機内には持ち込めない。スーツケースに入れたら一気に重くなった。手には自分のバッグとダンボール箱のガラス製品。コペンハーゲンの空港でのチェックイン。スーツケースを秤に載せ、”手荷物は二つです”と申告する。カウンターの女性は、重量オーヴァーで、3百ドルであり、手荷物は、一個以上持ち込めないと冷たく云い放つ。私は、成田では重量オーバーでオーケーだったので、大丈夫と思った、と答えると、ここは成田でないと言い放つ。こちらも負けずに対抗したが、上司を連れて来て”ダメ!”という。ルールに忠実はいいが、この柔軟性のなさがスカンジナビアの特徴とあきらめ認識、仕方なく郵便で手荷物のガラス類とスーツケースの衣類の一部を郵送する事にして、急いでで郵便局をさがした。フライト時間まであまりないので、半ばパニック状態で急いで箱を買いスーツケースを開け、ガラス類の保護に軽い衣類を出してパッケージを作った。せっかく安く買ったガラス類がこの郵送料で一気に10倍に跳ね上がった。それに、時間がないのでちゃんとラッピングする暇もない。”どうか割れませんように”と祈るしかない。重いF1のカメラはスーツケースから出して肩に掛けた。すこし軽くなったスーツケースと一個の手荷物で再びチェックインカウンターに戻った。さっきの女性は、冷たくしゃくにさわったが、こうなったら、とことん勝負と再び同じカウンターに並んだ。さっきの3百ドルから、”おまけして百ドルにしてあげる”と、情状酌量?で刑を軽くしてもらう。それと、フライトは3時間遅れと言い渡される。”そんなら、なぜ前に云ってくれないんだ、慌てずにラッピング出来たのに!と、不愉快になる。急いで郵便局に戻りさっきの箱は?と聞くと、すでに送った後と云われる。これも旅の月謝か、とあきらめる。出国入り口に入るとそこには日本人らしきグループが固まっていた。手にあまる程の荷物やおみやげを持ってまだ免税店に向かっている、私の荷物なんてもんじゃない。”なんで私だけ!ルールと云うなら徹底して!アンフェアーじゃん”と再び怒りが沸き上がる。これは、講議するしかないと、機内の日本人の乗務員に伝えると、”紙に書いて下さい”と用紙を渡され不公平さを書いて渡す。日本に帰りしばらくすると、スカンジナビア航空の人からお詫びの電話があり、私は”ルールというなら徹底してほしい、それにせっかくのガラス類が3分の2は壊れて台無し、最初にフライトがおくれる事を伝えてくれれば、慌てずに荷造りが出来、大事な買い物類がが壊れなくてすんだ”と抗議する。それでは、 “お詫びに何か品物をお送りします”との答え。私は考えます、と答え電話を切る。法律事務所で働いている友達に聞いたら、仕方ないとのこと、クレジット会社の保険も今回のガラス製品の破損には対応できないとのこと。仕方ない、航空会社には、気分悪いけど”ルールというなら、平等に”と伝へ、この件は終りにする。
海外旅行歴28年にて初めて払った大きな月謝だった。
みなさん、北米線はスーツケース2個までオーケーで、手荷物も融通がききますが、スカンジナビア航空を利用する時はくれぐれも気を付けて。