よく耳にする話ではあるのですが先日も聞き、気分に触ったので年が暮れる前にコメントします。
今月の初め、知り合いのアメリカ人シンガーが出演するので都内のあるライブハウスに出掛けました。
彼女のメインショーかと思ったら往年のテナ-奏者がリーダーのバンドでした。
そのテナ-奏者のMCで気分を害されました。
彼のMCとは
“最近は学校出のミュ-ジシャンガ多いがどうしょもない。*バークリー(音楽大学)とか…….演奏出来ないから先生をしているらしい……….。って。
彼は聴衆に卒業生がいるとは思わなかったんでしょうが、残念!私もバークリーで勉強しました。私は日本で10年間プロのシンガーとして歌った後、もっと音楽の事を勉強したいと思って留学しました。それは素晴らしい体験でたくさんの事を学び、素晴らしい友人が出来、良い経験を沢山しました。素晴らしい先生でもありプレーヤーに沢山出会いました。だから学んだ事、経験した事をシェアしたくて現在講師もしています。
バークリーじゃなくてもNYで学んだ人、日本でミュ-ジシャンに師事して学んだ人もいるでしょうし、独学の人もいるでしょう。勉強したからといってもそれを熟成させるためには長い時間がかかります。でもいろんな事を学ぶ事によって開かれてゆくのだと思います。時には何もしない事を学ぶかもしれません。
何だかんだ言う人に、勉強して何が悪いのですか!と、言いたい。
みんな毎日いろんな事を学んでいると思う。いろんなところで。
TVや図書館かもしれないし、毎日の仕事かもしれないし、大工さんになりたい人は棟りょうのもとかもしれないし、何か専門的なことだったら大学かもしれないし、現在だったらインターネットで学ぶ人もいます。
相撲だって大学の相撲部からプロになる人もいるし、貴乃花のように中学卒業でプロになる人もいます。
そんな事どっちだっていいのです。もちろん本人の努力や能力の限界はあるでしょう。熟成しないで終わる人もいるでしょう。でもみんな自分なりに成長したいのだと思います。
ステレオタイプに、何々だからダメとレッテルを張る人は本当にnarrow だよね!
*アメリカのボストンにあるジャズやコンテンポラリー音楽の音楽大学で古くは秋吉敏子さんや渡辺貞夫さんなど卒業。日本の音大はほとんどクラッシック音楽しか教えないので日本からの留学生も多い。