先日、初めての自分のソロライブをしたという生徒が、レッスンで感想を話してくれました。
“共演バンドは仕事という感じでした。すごいプレッシャーでしたetc “と。
まあ、まだ初めてだし、未熟だからちゃんとバンドと向き合ったりできないんだから仕方がないなあ、私は、でもいい勉強になったじゃない、焦らず一つ一つ頑張ろう、と伝えました。
自分が主役になるときは、音楽の力もリーダーシップも色々な要素が必要なので簡単ではありません。
私はセッションなどを除いて、なるべく信頼関係が持てない人とはもう音楽はやりたくないと思っています。表面ぶっきらぼうの人でも音はすごく優しいとか、表面的なことではありません。それに年齢的に時間もだんだんなくなってきています、毎日演奏するわけではないので貴重な時間をチャンスを、信頼できる、大事にしたい、されたい人と音楽づくりをしたいと思います。
先週知り合いが出演するBattle of SwingというTap Danceのパフォーマンスに行きました。
仕事が終わると慌ただしく急いだのですが、初めての池袋のホールで、ちょっと遅れてしまい残念でした。Tap Dancerがビックバンドとの共演で、その音楽監督をされていたのがGさんでした。
昔ニューオータニで同じ頃出演していました。私はpiano trioで歌っていた頃、彼はビッグバンドで演奏していました。そしてボストンのバークリーでも同じ頃学んだ顔見知りで、終わってからご挨拶に。
帰国してからもお会いしたことがあった、でも25年くらいぶりかな。久しぶりと感激の再会と思っていたのが、私の名前を思い出しながらクールな再会で、ちょっと私のイメージとは違ったので,”あれ!”と。きっとGさんは公演の大役をされて、頭がいっぱいだったのかと。
ただその公演のチラシのご挨拶に、Gさんが”Battle of Swingについてージミー.スライドさんの思い出”として、書いてあったことが感動的でした。
“2004年ジミー.スライド氏が3度目の来日公演をしたリハーサルの時の話です。彼の弟子K氏がsoloでタップを踏むシーンで私は思い切って彼にアカペラでトロンボーンとTapのDuo曲をあたえてみました。トロンボーンは名手H氏、不平の出る理由はなく、正にBattle of swingの設定と私は思っておりました。ところでリハーサルで上手く踐めなかったK氏は師匠に相談したらしんです。彼からシンプルな助言が帰ってきました。この一言は私に(おそらくK氏の胸にも)深い感銘を与える一言となりました。その言葉とは、「Step(音)が合わないのはお互いのリスペクトが足りないせいだヨ!」….。
Gさんにとって座右の名になったとのことです。
この挨拶文に私も共感して感動。ダンスはみなさん名手で堪能させてもらったのですが、この言葉だけでもこの公演に行った甲斐があったなあ、と思いました。
謙虚にお互いを敬うということですよね。そうでないといい関係は生まれない、技術だけではいい音楽は生まれない。