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相撲そして、ああ!貴乃花

TVで貴乃花の引退会見があると言うニュースを耳にし、”見たいなあ”と思ったけど、学校なので出掛けた。
帰り駅のスタンドに”貴乃花引退”の大きな見出し。思わずスポ-ツ紙を買って、電車の中で到着するまで引退記事に釘づけになった。

“ああ!貴乃花”である。さみしいなあ、彼の相撲が見れなくなるのは。
ああ、ああ,もう相撲なんか全然見たくない。
誰かが、”もう一回奇跡がおきてほしかった!”ってインタヴューで言ってたけど、私ももう一回貴乃花が
現役で頑張っているところを見たかった。

私は相撲が好きだった。一瞬にして勝負が決まる、あの緊張感が好きだった。
土俵に上がって勝負まで力士の心境を察するのも、どきどきおもしろかった。

なぜ相撲が好き?
ずっと前私の郷里の出身で栃赤城と言う力士がいた。柔道出身で面白い技を使ってサ-カス相撲と呼ばれたりした。関脇まで昇ったけど怪我?で引退してしまった。
彼が活躍してた頃、とても夢中になっていた。
元横綱千代の富士がまだ平幕のとき私が歌っているところにタニマチと一緒に来て、歌っている私に、ボーイさんから”あのお相撲さんが話がしたいそうで”と言われ、席に呼ばれた。その時、千代の富士を前に、私は栃赤木の事ばっかり聞いた。千代の富士はまだ強くなる前だったけど、自信があったのか、嫌な顔もせず答えてくれていた。

20年くらい前、国技館にマス席をもっていた近所のラ-メン屋のおやじさんに国技館に連れて行ってもらった事もある。

高田みずえというシンガーのバックコーラスのエキストラでツアーに行った時、大関の若島津がツア-先に来て(後に高田さんと結婚)ミュージシャンの宴会の席に遊びに来た。
その時、”相撲の世界しか知らないので、こんな面白い人達がいるなんて!”と盛んに感激していた。私も相撲の事をいっぱい聞いた覚えがある。”勝負の前ってどんな気持ち?”とか。若島津は”恐くて御飯も食べられない、眠れないときがある”と話していたのをおぼえている。

92年ボストンから帰ってきた時、元大関貴乃花の息子達、若い若貴が凛々しく活躍し始めた時だった。帰国と同時に夕方のTVの相撲鑑賞は楽しみだった。リアルタイムで見れない時は、大相撲ダイジェストを見た。霧島も好きだった。曙もとてもすきだった。

貴乃花はいろんなことがあって、笑顔や茶目っ気がきえたけど、話さなくなってからは、落ち着、気品があり土俵の上で優雅で美しかった。残念!!!!

もう気になる力士はいなくなった。今はもう相撲は、見たくない。