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遊びをせんと生まれけむ

もうすぐお正月と思ったらもう一月も終わり。
時の過ぎる速さに驚いていられない、気がついたら80歳になって!なんていうの理想ですが
元気で歳をとれたらラッキーですね。

先日生徒たちと話をしていて、若い人はネットが主流で信憑性のない情報も満載なので信じてしまうと危険だという話をしてくれました。
私もネットも利用しますが、紙が好きで新聞も本も紙派で朝食の後、仕事前の新聞を覗く時間は唯一ゆったりした時間で至福の時です。

“遊びをせんとや生まれけん”という言葉、大好きでで。深い意味はよくわからないのですが、
うん、うん、納得という感じ、人生楽しまなくっちゃ!みたいのつもり。シンガーなんて好きなことをやる仕事自体”遊びをせんとや生まれけん”という感じ。
学ぶことも好きだけど、なんでも面白がって楽しむの大好き。
最近はファンだった俳優の樹木希林さんの座右の名でもあった様で本のタイトルにもなっていました。

今日の紙面(朝日新聞朝刊)で、詩人で翻訳家のピーター.マクミランさんの”星の林に”で、この詩を取り上げて英語の翻訳と解説をしています。

*遊びをせんと生まれけむ
戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子供の声
聞けば わが身さえこそ揺るがるれ (『梁塵秘抄』巻2)

*Were humans born to play
Born to have fun
When I hear the cries
of children playing,
my body starts to move too

自分の思っていた解釈間違ってなかった!様で、
『遊びをしようとこの世に生まれてきたのだろうか。戯れをしようとして生まれてきたのだろうか。遊んでいる子らの声を聞くと、私の体までが自ずと動き出す。』

平安時代の後白河上皇は今様(当時の流行歌)に熱中していて、中でも彼が教えをこい、最上の歌い手として尊重した、老齢の遊女の乙前(おとまえ)に学んだ。それをまとめたのがこの歌が入っている、『梁塵秘抄口伝集』に書き留め、それをまとめたのが『梁塵秘抄』とのこと。

こんなことをもっと詳しく、楽しく説明解説してくれて嬉しく楽しい気持ちにさせてくれます。
だからだから電車に乗って乗客が少なく新聞を広げて読める時はまたまた至福の時です。