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St. Merry Hospital

11時過ぎに帰宅して、鈴木宗雄議員の証人喚問のニュースを見ていたら、
うまく逃げているだけでちっとも真実味がせまって来ない。
退屈なのでチャンネルを変えたたらERという救急病院のドラマをやっていた。
ふと、1月に起きた私の貴重な体験を思い出した。

例年参加するジャズエヂュケイションのコンベンションのために朝LAに到着。
機内で眠らなかったのでホテルに着くなり夕方のコンサートまでベッドに潜った。
夕方、起き上がって目を醒まそうとボーッとシャワーに向かって蛇口をまわした。そのとき突然冷水がかかったショックでよろけ、滑って後ろに倒れトイレに頭をぶつけてしまった。
“イッター!!”とかなりの痛みと、転んだショックで目が醒めた。
“気をつけなきゃ”と思いながら痛む後頭部に手をあてたら、血が”べトッ”と付いて今度は”ヤバッ”と思った。
どのくらい切れているのか自分ではわからないので、見てもらおうとルームサービスに電話をしたら、すぐセキュリティと共に部屋に来てくれた。
セキュリティは、傷を見て”縫わなきゃならない”と。
そして生年月日、名前、住所を聞かれた。
“顔も蒼いので、病院に行くために救急車を呼ぶけど、どう思うか?”と聞かれ、
私は”行かなきゃならないのならお願いします”と答えた。

“ST.Merry Hospital”に連れていくと言う。

痛みと、ショックはあったのですが、”ワー、救急車!乗るの初めてだ”と、初めての体験にちょっとワクワクした。それに”ST.Merry Hospital”という名前が、なんとなくかわいくて愛着を感じ始めていた。
そう、私自身は全然冷静で、このめったにない出来事を内心楽しんでいる?自分がいた。
間もなく、救急隊員がやって来て脈を調べたり、同じような質問をして携帯電話で連絡をとり、私を担架に乗せホテルの廊下から従業員用のエレヴェーターを使って下に待っていた救急車に運んだ。
救急車に寝たまま移されて、15分位のドライブで病院に着き車椅子に移され病院内に運ばれた。

暫くして問診から始まり、待ち合い室に移された。
待ち合い室には、熱を突然だしたであろうと推測される子供を抱えた夫婦、血の滲んだ布をまいている40代位の男の人、10代から60代くらいの突然やって来たと言う感じの人でいっぱいだったので、ここは救急専門のところと察した。

40分位待ってやっと私の番が来た。女の先生が私の髪をかき分けて、液体酸素?みたいなスプレーを吹き付けて消毒して乾かし、麻酔の注射をして、糸で縫いはじめた。20分位かかった。
終わると、タクシ-ドライバーに渡すようにと無料のタクシーのク-ポンを渡されホテルに戻った。
さっきお世話をしてくれたセキュリティに帰った事を連絡すると、すぐ出て来てくれ、簡単の書類に記入するようにいわれた。そして”何かあったら遠慮なく声をかけて下さいね”と親切な方だった。私は”お支払いは?どうなっているんでしょうか?”と尋ねると。
“いらない”と。私は”誰が払ったんですか?”と
“誰も、払っていないですよ!多分ロスアンジェルスが”

その晩は、翌日に備えておとなしく部屋のTVでグラミ-賞をながめました。翌日?元気でしたよ!